東京スカパラダイスオーケストラ
トップバッターのスカパラは、斎藤さんとのコラボ曲・白と黒のモントゥーノのインストをSEとして登場。
この日最も年長者であるスカパラをトップバッターとして選出したことに、このイベントの攻めの姿勢を感じます。
そんなスカパラはいきなりトリビュートで参加した桜のあとを披露。
今回のイベントの一番手、一曲目として最高の幕開けとなる選曲です。
Paradise Has No Borderといった代表曲を挟みつつ、曲の途中での「どこのスクエアガーデンが盛り上がってるんだ!」という煽りも。笑
「貴雄に捧げる曲」として披露した銀河と迷路、そしてゲスト斎藤宏介を呼んでの白と黒のモントゥーノなど、ユニゾンへのリスペクトが強いライブとなりました。
セットリスト
1.桜のあと
2.5days of the TEQUILA
3.Paradise Has No Border
4.銀河と迷路
5.水琴窟
6.白と黒のモントゥーノ
7.DOWN BEAT STOMP
フレデリック
「30分1本勝負」という一言の通り、MC無しでひたすら曲を演奏していくというスタイルのフレデリック。
彼らの曲は正直オドループくらいしか知らなかったのですが、キャッチーな曲が多めでした。いつの間にかフレデリックはこんなにも幅広い曲を作るアーティストになっていたんですね。
終盤には新曲であるwake me upを混ぜてきたりと、かなり攻めたセットリストであったそう。
「遊びきったので帰ります」と歌詞をリンクさせて演奏したラストKITAKU BEATSは30分一本勝負のライブを締め括った。
ちなみに本当には帰っておらず、転換時間のトークには参加していました。
セットリスト
1.オドループ
2.シンセンス
3.逃避行
4.真っ赤なCAR
5.Wake me Up
6.KITAKU BEATS
パスピエ
数年前のFun time Holidayで対バンし、昨年発売されたユニゾンのトリビュートにも参加していたパスピエ。
最近の曲はほとんど知らなかったのですが、唯一の女性ボーカルということもあり他アーティストとは一線を画した雰囲気を放っていました。
おしゃれな曲が多いかと思えばトーキョーシティ・アンダーグラウンドやトキノワはロックなモードになったり、後半ではトリビュートで参加した場違いハミングバードを披露したりなど、しっかりロックバンドとしての根底がそこにはありました。
ラストのトキノワが本当に良かったので、ちゃんとアルバムや新曲もチェックしなければと思いました。
こういう新しい曲との出会いがあるのは、対バンライブならではですね。
セットリスト
1.つくり囃子
2.SYNTHESIZE
3.トーキョーシティ・アンダーグラウンド
4.まだら
5.場違いハミングバード
6.トキノワ
BIGMAMA
対面で演奏していたパスピエが終わると、いきなり荒狂曲シンセカイのイントロが流れる。
同期であり友人であり、音楽シーンを駆け抜けた戦友でもあるBIGMAMAは、ユニゾンへの思いに応えようと最初からクライマックス。
荒々しいStrawberry Feels、昨今の情勢に一筋の光を放つかのような清々しい新曲セントライトと続き、「新曲いいですか?」と言って演奏が始まったのは、なんとユニゾンのライドオンタイム。
トリビュートに収録されていたMr.アンディをやるかと思えばまさかの変化球で、多くの視聴者が度肝を抜かれたかと思う。新曲といって不意打ちでカバーを入れてくるところに彼らなりの愛を感じます。
かと思えば本当に新曲を入れてくる天邪鬼っぷりも健在で、次に披露されたNaked Kingはできたてホヤホヤの新曲。
そして特別なスリーピースバンドに送るとして、最後に披露されたのはSPECIALS
MC無しの超高速でライブを駆け抜け、愛を送った30分となりました。
セットリスト
1.荒狂曲シンセカイ
2.Strawberry Feels
3.セントライト
4.ライドオンタイム
5.Naked King(新曲)
6.CLYSTAL CLEAR
7.SPECIALS
9mm Parabellum Bullet
いつもはサポートギタリストを入れている9mmですが、今回は4人編成での登場。
最近9月9日に配信ライブを終えたばかりの彼ら。調子は絶好調で、この日後半戦のトップバッターとしてライブの狼煙をあげます。
ロンググッドバイ、名もなきヒーローと立て続けに演奏し終えると、3曲目にはVampire Girlを披露。
ユニゾンが9mmのトリビュートとして参加した曲で、歌詞も「頭からっぽにしなくちゃ」とユニゾン版に差し替えるといった小技も。
曲が終わったあとのMCではユニゾンがカバーしてくれたことに触れ、「(アレンジや演奏が)本当に頭がおかしいんだな」という愛あるコメントも。
「いけるか!」という掛け声から始まった白夜の日々、新しい光と、勢いのある曲を立て続けに連発。
ライブ版の眺めのイントロから始まったTalking machine、そしてpanishmentと、セトリ後半から最後まではまるでジェットコースターに乗っているかのように駆け抜けていきました。
セットリスト
1.ロンググッドバイ
2.名もなきヒーロー
3.Vampire girl
4.白夜の日々
5.新しい光
6.Talking Machine
7.Panishment
a flood of circle
「おはようございます!a flood of circleです」という挨拶で始った、フラッドのライブ。
実はこれまでライブは一度も見たことがなかったのですが、ボーカル佐々木亮介氏の声質が良い。
まるでロックンロールを体現しているかのようなアーティストだなと感じました。
田淵プロデュースのミッドナイトクローラーを挟み、「サンキューユニゾン!」と言って始まったフルカラープログラムは、トリビュートでも収録されていた曲。
この日彼らにしか作り出せない空気を作り出していました。まさに完全無欠のロックンロール。「fu○king コロナ!」
セットリスト
1.美しい悪魔
2.Dancing Zombiez
3.Beast Mode
4.ヴァイタル・サインズ
5.ミッドナイトクローラー
6.フルカラープログラム
7.シーガル
THE BACK HORN
心臓が止まるまでは、罠と重めの雰囲気で始まったバックホーン。
その雰囲気は、この日の対バン勢のトリを飾るにふさわしいラスボス感が感じられるほど。
「またライブハウスで遊べるように」という思いでこの情勢を思って作った瑠璃色のキャンバスは、
311の中で作った世界中に花束と似通った曲。
バックホーンはこうした中で作られる良い曲が本当に多いと思うし、この瑠璃色のキャンバスももっと色んな人に知られて欲しいと思っていたので、今回の披露はとても嬉しい。
この配信ライブでまた聴いてくれる人が増えたら良いと思う。
終盤はこのバンドに外せないキラーチューンコバルトブルー、からの刃という流れで締めくくる。
ユニゾンがかつて憧れたバンドが、この日最後を飾るユニゾンへとバトンを託します。
セットリスト
1.心臓が止まるまでは
2.罠
3.瑠璃色のキャンバス
4.ハナレバナレ
5.コバルトブルー
6.刃
UNISON SQUARE GARDEN
画面が切り替わるとSEなしで既にステージに登場しており、そのままInvisible Sensationがスタート。
この日のイベントテーマは生存確認。それを体現するかのような歌詞「だから、生きて欲しい!」がリンクするかのような1曲目に、多くの物好きが震えたと思います。
2曲目は予想の斜め上をいくかのような選曲で、カップリング曲さよならサマータイムマシンを演奏。
このライブは9月中旬。今年の夏にさよならを告げるかのような選曲。
しかしユニゾンは本当にセットリストが読めない。フェスで有名な曲や新曲をやらないかと思えば、マイナーなアルバム曲やカップリングを演奏することも多々あります。
そういう天邪鬼なところが、彼らのライブを楽しみにする理由の一つになっているのかもしれない。
まさかのカップリング曲に心揺れていると、最新シングルのPhantom Jokeへ。
前々回は不調、前回はMC無しのラストということもあったので声が出ていなかったのですが、今回は高音が続く場面もバッチリと決めていきました。
そして1stアルバムのカラクリカルカレを挟み、新曲世界はファンシーへとつないでいく。
1stの1曲目でありながらこうした繋ぎとして何度も演奏されるカラクリ。最新曲と比べても見劣りしないその完成度の高さがうかがえます。
Kid I like quartetでは田淵さんがステージを場外まで駆け回ったりと縦横無尽の動きを見せ、演奏する3人に笑みが溢れる。
喜怒哀楽の喜と楽をこれでもかと表現するかのような演奏。
そんなライブのラストを飾る最後の曲は、シュガーソングとビターステップ。
DJ落合健太郎氏がイントロとアウトロにラジオのようなナレーションを挟む様子は、5時間にわたる今回のイベントがまるで一つのラジオ番組を見て(聴いて)いたかのよう。
演奏が終わると同時に、今回のイベントのタイトルが画面上に映し出されてライブは終了。
特にアンコールや挨拶などはなく、彼らなりのやり方で配信対バンライブの幕を閉じたのでした。
セットリスト
1.Invisible Sensation
2.さよならサマータイムマシン
3.Phantom Joke
4.カラクリカルカレ
5.世界はファンシー
6.Kid I like quartet
7.シュガーソングとビターステップ
終演
オンラインでの対バンというあまり無い試みを、彼らなりのやり方できっちりと見せきったUNISON SQUARE GARDEN
中でも途中のトークコーナーで田淵さんとフラッド佐々木さんが語っていた「(コロナで配信ライブができるのは)今だけ」「この状況を楽しむ」「今はボーナスステージ」というやり取りが印象に残っていて、もしかしたらこうした形式でライブを見ることができるのは今だけなのでは?なんて思ったりもしました。
今の状況を目一杯楽しむ。そしていつか元通りの日常が訪れたら、ふらっとライブを見に行けばいい。
そんなことを感じさせるようなイベントでした。
来月からは1公演1時間ほどの縮小ツアーも始まるユニゾン。
彼らなりのやり方で、これからもコロナ渦をかき回していってほしい。
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