『その側面に祝福を』
2019年1月1日、ユニゾンのカップリングベストのリリースが発表されました。
ユニゾンはカップリングの完成度が高く評価されているものの、「基本的にカップリングはその時期のツアーでしかやらない」とされているため今回のベスト発売はとても嬉しい内容。
さらにこれまでのカップリングの中で総選挙をし、一位になった曲は新たにMVを製作するそうです。(投票はこちら)
これまで様々な曲が発表されてきましたが、それぞれがどんな曲だったかを自分の思考整理のためにもまとめてみました。
センチメンタルピリオド
五分後のスターダスト
インディーズ時代から存在していた曲で、「秋の景色」という季語が登場するように、数少ない秋の曲。
シングル『スカースデイル』には貴重なライブ版が収録されています。
ガリレオのショーケース
もはや説明不要のライブアンセム。
アンコールなどのここぞという場面で演奏されることが多い曲。絶対に抑えておきたいカップリング。フェスでも普通に演奏します。
カップリングになった理由は「この曲を聴いた人がどこに収録されてるか調べたらまさかのカップリングだったと驚かすことが狙い」だそう。
マスターボリューム
一人思うは雨の中
ノスタルジックさを感じさせるバラード。
大人になっていくことの哀しさや虚しさを歌っています。
リリース時(2009年)よりも随分前に作られたらしいですが、見方によってはマスターボリュームと主人公が同じようにも見えると田淵さんが語っています。
スノウリバース
田淵さん達がまだ10代だった頃に作った曲。
インディーズの頃から披露しており、メジャーデビュー後はカップリングとして世に出ることとなりました。
インディーズ時代に作った曲として評判はよかったものの、「メジャーデビュー当時は良い曲を出し惜しみせずに出す」「後からインディーズベストと題して、未発表曲を世に出すのが嫌い」ということでカップリングに収録。
またタイトルにスノウとつく曲は他にもあり、2ndアルバム収録スノウアンサーや後に紹介するカップリングのスノウループと合計三曲あります。
cody beats
ギャクテンサヨナラ
シングルで出しても違和感が無いような、疾走感溢れる曲。
野球に関わるフレーズが多く出てくるのも特徴で、野球のタイアップが付いてたらシングルになっていたかも…?
ユニゾン迷走期(2ndアルバム頃)に作られた曲で、田淵さんはこの曲の歌詞が作り直したいほど恥ずかしいいそう。
ちなみに曲と全く関係ないですが、斉藤さんは甲子園観にいくほどの野球好き。
空の飛び方
収録されるずっと前から音源化が待ち望まれていた、という曲。
曲調もさることながら、全体的に優しさ溢れる曲になっています。
ライブDVD spring spring spring では貴重なライブ演奏を見ることができます。
オリオンをなぞる
僕は君になりたい
優しいバラード。
トランスジェンダーの悩みを抱えた主人公の作品『放浪息子』にインスピレーションを受けて製作したとのこと。歌詞からもそれが大きく表れています。
勝手に主題歌作曲シリーズ(?)の1曲。
UNOストーリー
UNOとはカードゲームではなく右脳のことで、読み方は右脳ストーリー。
右脳は空間認識を司どる部分で、歌詞にも想像性を持たせる言葉がいくつか登場します。
最近ではファンクラブツアー(2015年 UNICITY Vol.1、2016年 UNICITY Vol.1.5)の1曲目に披露され、ファンを驚かせました。
over driver
ライブでマスターボリュームに繋げる際に行なっていたセッションに、後から歌詞をつけて曲にしたもの。
ちなみにシングル『スカースデイル』に収録されているライブ版マスターボリュームには、over driverのアウトロも収録され聴くことができます。
流星のスコール
さよならサマータイムマシン
ユニゾンらしい疾走感ある曲で、どちらかというとこっちの方が表題曲ぽい感じがあります。カップリングにしておくには本当に惜しい曲。
カップリングでは唯一、ライブ映像を使用したMVが制作されています。
誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと
武道館の一曲目に披露されたり、当時のツアータイトルになったり、ノーシングルベストに収録されたりと本人たちがとても大事にしている曲。
カップリングなのに夏フェスでもワンマンでも普通にやるので、ユニゾンを知ったばかりの人でも絶対に抑えておきたい一曲です。
本人たちの意向でPV作成候補からは除外。
リニアブルーを聴きながら
さわれない歌
リリース当時一刻も早く世に出したかったけどカップリングしかなかったと言って収録された曲。
ただカップリングにしたことを後に後悔し、ノーシングルベストに再収録。
ファンと自分たちのと距離感を歌っている大事な一曲です。
PV作成候補からは除外
三日月の夜の真ん中
斎藤さん作詞作曲。
リニアブルーを聴きながらのシングルにこの曲が入ることで作品としてのシングルが完成したとされている。確かにちょうど良いバランス。
ミディアムバラードチックな曲調で、田淵さんが普段作る曲とはまた違った味があります。
ベースがとても難しいらしい。
ラブソングは突然に ~What is the name of that mystery?~
「『ラブソングは突然に』って曲があったら面白いんじゃない!?」という思い付きで出来上がった曲。
最初のアレンジはもっとふざけた感じでいろんな叫び声が入っていたそうですが、却下されて今の感じに落ち着いたそう。
ファンクラブライブでは本編最後に演奏されるなど、盛り上がる一曲。
桜のあと (all quartets lead to the?)
ノンフィクションコンパス
2011年ごろに新曲として披露していた『世界の真ん中、心の真ん中』という曲をリライトして収録したものです。
夜桜四重奏のタイアップ曲で、歌詞も作品に沿って書き直されたそう。リライト前は恋愛色が強かった。
2017~18年のシングルリリースツアーでは「久し振りの曲」として披露。ファンを沸かせました。
セク×カラ×シソンズール
タイトルだけ見たらなんのことか不明ですが、ひらがなと漢字にすると「急くから、し損ずる」
ユニゾン流のパーティーソング的立ち位置な曲。間奏部分が何回繰り返されるのかいまだに覚えられません。
ライブでやったら楽しいであろう曲。それにしても桜のあとのカップリングは完成度が高い。
harmonized finale
ピストルギャラクシー
シングル表題曲とは全く違った曲調のハードな曲。
攻撃的なイントロと疾走感が痛快で、カップリングにしておくのはもったいないほど。
天国と地獄発表前にこの曲を出せた意味は大きかったと思いました。
三月物語
バラード。4曲入りシングルに必ず入るゆったりとした曲。
桜が咲く少し前にという歌詞が、リリース時期(2月)ともぴったり。
I wanna believe、夜を行く
インタビューでは「この曲はボーナストラック」とだけ答えており大きく触れられていませんが、三度タイアップしたTIGER &BUNNYに向けて書かれた最後の曲。
オリオンをなぞる、リニアブルーを彷彿とさせる曲調やフレーズ、harmonized finaleのようなピアノが盛り込まれ、歌詞も作品に沿ったものとなっています。
途中、TIGER&BUNNY songと聴こえるような部分もあり、ファンには堪らない内容。
ライブ未披露なので、ベスト入りによるライブ披露が待ち望まれます。
シュガーソングとビターステップ
シグナルABC
ユニゾンらしいストレートな曲。
シュガーソングがかなり変則的な曲調だったので、両A面シングルなんじゃないかと錯覚してしまう。
ファンクラブツアーでは披露したときの盛り上がりが凄かった、とメンバーが語っています。
東京シナリオ
ゆったりしたバラードソング。
シングルリリースのずっと前に録り終えており、出す機会をずっと伺っていたとのこと。
ディレクターのお気に入りらしい。
10% roll, 10% romance
RUNNERS HIGH REPRISE
山中さわおさんに「田淵はピロウズから作曲の影響を受けたと言っているのに、作る曲からピロウズ感を全く感じられない」と言われ、ピロウズとの対バン時にサプライズで初披露。
RUNNERS HIGHとドラムが同じですがさわおさんからは「こんなのパクりに入らない」と公式認定を受け、ピロウズファンからも好評。初披露から半年後、カップリングとして発売。
製作者本人曰く「ピロウズの良いところを10曲近く詰め込んだ」
flat song
ユニゾン得意のミディアムバラード。
曲名の通り大きな転調も一切ない、ユニゾンしては珍しい曲。
心が落ち着くような歌詞は、何か緊張した物事の直前に支えになりそう。
Invisible Sensation
スノウループ
スノウリバース、スノウアンサーと次いだシリーズの三曲目。
過去のスノウシリーズの歌詞との連動もあり、『知った風なラブソング』という部分がシュプレヒコールやセレナーデが止まらないなどの過去曲と重なるなど、読み解いていくと面白い内容です。
サンタクロースは渋滞中
クリスマス時期に街中でよく聴く有名なフレーズが登場し、ニヤリとさせられる。
クリスマスソングなのに4~11月のMODE MOOD MODEのツアーでは時期関係なく披露されるなど、いろんな意味で渋滞中。
これ書いてて思ったんですが、インビジブルのカップリングは全て冬ソングで統一されていますね。
fake town baby
リトルタイムストップ
かなり前に作った曲ですがずっとお蔵入りされていたらしく、このタイミングでの収録となりました。
歌詞の内容から2nd~3rdアルバムごろの雰囲気を感じてしまいます。
きみはいいこ
2015年公開の映画きみはいいこよりインスピレーションを受けた曲みたいです。
同名映画は児童虐待をテーマにした作品で、歌詞もそれに沿った内容となっています。
それにしても田淵さんは僕は君になりたいといい、I wanna といい、カップリングに書き下ろしレベルの曲を沢山持ってきてくれる…!(I wannaはボーナストラックですが)
春が来てぼくら
ラディアルナイトチェイサー
当初はMODE MOOD MOODに収録される予定が、フィクションフリーククライシスにその場を譲ったためカップリングとして発表。
鈴木さんが「MVを撮ってもいいほど」と太鼓判を押した曲。
Micro Paradiso!
ザ、カップリングといえるような実験的曲で、「手抜きしやがったな!?」とリスナーに思わせることが狙いだそう。
『この番組はご覧のスポンサーの~』の部分なんかは、こんな展開するなんて…と脱帽。
春が来てぼくらがバラードだったため、このシングルから入った人でもユニゾンの魅力を知ってもらえるような選曲になっていますね。
Catch up, latency
たらればわたがし
表題曲が疾走感ある曲だったので、カップリングはミドルテンポと変態曲(褒め言葉)の構成になっています。そのミドルテンポの方が、こちらのたらればわたがし。
歌詞にふざけろといった、フルカラープログラムを連想させる単語が入っているのも特徴。
実は最初作った時のメロディよりも半音下げになっているらしく、これは斉藤さんの助言でキーを変更したとのこと。
ここで会ったがけもの道
田淵さんが過去に曲提供した種も仕掛けもありふれて、神のみぞ知らない、ユニゾンの君の瞳に恋してないなど、既存の言葉を田淵流に変換したことを彷彿とさせるタイトル。自由すぎる…というのが正直な感想。系統としてはmicroに近い感じで、ユニゾンのカップリング曲代表!ともいえるような存在の曲になっています。
ざっと、カップリング全曲ご紹介してきました。
ユニゾンって本当に捨て曲が無くて、カップリングのクオリティが高い。
いったいどの曲が総選挙一位になるのか、楽しみです。
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