過去編が始まって約二年半。
いよいよ過去編の内容も終盤に差し掛かろうとしています。
今回は特に話が大きく進んだわけではありませんが、「ハート」の復活に関する内容が少し明らかになった回でもありました。
記憶が壊れるマナ
前話で赤腕にイノセンスを当てられ、苦しむマナ。
苦しむ中、脳裏には自身が探し求めていたネアが現れ、マナに言葉をかけます。
「立ち止まるなマナ 行くんだ 歩き続けろマナ」
それはかつてネアがマナにかけ、現代ではアレンがとても大事にしている言葉。
しかしその言葉を最後に、マナの中のネアはガラスのように砕け散ってしまうのでした。
現代において千年伯爵はマナネア分裂〜マナ・ウォーカーとして過ごした日々の記憶がかなり曖昧で、ネアに指摘されるほど記憶が混濁してしまっています。
分裂からネア殺害までの記憶は自身が潰していましたが、その後旅に出てからこのクリスマスまでの記憶は今回赤腕によって潰されることになりました。
このあと千年伯爵はアレンと共に旅をし、数年間をマナ・ウォーカーとして過ごすことになります。
マナ・ウォーカーとしての記憶も後に潰してしまうことになると思うのですが、それが描かれるのはまだまだ先になりそうですね。
「壊せ」
「破壊せよ 我が使徒」
「おまえの使命はここから開始する」
「その手で千年伯爵を壊せ」
赤腕の怒りで発動したイノセンスをコントロールし、マナ=千年伯爵の脳内(記憶?)を破壊しようとするアポクリフォス。
事前の根回しによってサーカス団員に赤腕を罰する思考を植え付け、コジモへの怒りで発動し庇ったマナがイノセンスの力に当てられるという、まさにアポクリフォスのシナリオ通りといったところでしょうか。
アポクリフォスは「千年伯爵を壊せ」という言葉を使っており、これはただ単に倒す、殺すとは別の意味合いを持っているようにも感じられます。
これまでのアポクリフォスの発言をまとめると
「お前はその子に滅ぼされるのだよ千年伯爵 そしてハートのお方は復活する」(236話)
「我が主人「ハート」の御方…貴方に捧げる羊はもうすぐです…」(240話)
「そのカルマを広げ捧げよ すべては「ハート」の御方に この悲劇が贄となりて」(241話)
ハートに捧げる羊というのは赤腕、悲劇というのは赤腕によるマナ=千年伯爵の破壊のことかと。
マナが自身のことを忘れている今がイノセンス側にとって最大のチャンスであるにも関わらず自身が手を下さなかったことから、クロスも言っていた「マナを殺すのはネアでなければならない」ということはアポクリフォスも理解しているよう。
マナ(千年伯爵)を倒すのはネア(アレン=赤腕)でなければならないという図式。
これは一体誰が決めたのか、そしてどういう意味合いがあるのかはまだ謎ですが、この図式に「ハート」が絡んでいるのは間違いなさそうです。
アレンの使命
今回アポクリフォスの発言で気になったのは「おまえの使命はここから開始する」というセリフ。
ここで言う使命とは何だったのか。
おそらくは「千年伯爵を壊しハート復活の生贄になる」ことだと思うのですが、ハート復活に何が必要なのか未だ謎だらけです。
しかし現代でネアに侵食され消えかかっているアレンを守ろうとしていたあたり、今もハートは今も復活していないのでは?という新たな疑問も出てきました。
もしハートが現代で復活しているならばアレンは不要なので、消えかかっていようが放っておけばいいわけですし。
アレンという存在自体が、ハート復活への鍵なのかもしれません。
マナの今後が気になる
今話は前話のマナの記憶が壊れるまでを詳細に描いた内容になっていて、場面としての進展はありませんでした。
赤腕によって砕けてしまったマナの脳内はどうなってしまうのでしょう…?
そして小説3巻の内容に沿っているのであれば、そろそろクロスや千年伯爵が登場するかもしれませんね。
次号発売は来年の1月末。首を長くして待ちたいと思います。
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